何年ぶりだろう

1万年ぶりかなぁ。

人類が定住をはじめてかれこれ1万年が経ちました。定住する前までは狩猟採取生活ですね。定住によって生活スタイルが大きく変化をしました。一番大きな変化はトイレを作ったことかもしれません。(ネット検索→NTTファシリテーズのサイトから「日本では、縄文時代前期の福井県の鳥浜貝塚から、古代のトイレ跡とみられる遺物が発見されています。川岸に杭を打って板を渡し、桟橋のようなトイレだったと考えられています。」)

昔はトイレのことを「カワヤ(厠)」と呼びました。川に流していたんですね。日本は急峻な地形なので、細い川が幾筋もあり、天然の水洗トイレになっていたんですね。

そこから、一気に150年ほど前の話になりますが、川に流せないものがいっぱい輸入されるようになりました。やがて、公害が発生し、水に流せないような事態や事故が起きるようになりました。

日本人が環境破壊に無頓着なのは、何でも「水に流したら」「穢れがなくなって」「一件落着」という縄文のころからの意識の在り方が変わっていないからかもしれません。

さて、農水省の統計(農業就業者の動向2011年)で、基幹的農業従事者は186万人となっています。労働力人口6868 万(2020年)雇用者数は5660万(2019年)ですから、ざっくり考えれば労働者の3%が農業をしていることになります。

逆に考えると、97%の労働者は土地に縛られることなく働くことができるわけです。

定住から1万年が経ちましたが、そろそろ「定住」をやめてもいいのかもしれませんね。そうしたら、トイレ問題は解決するかもしれません。

ミツバチは、1つの花からほんの少しだけ蜜をいただいて巣に戻ってきます。1つの花を枯れさせるようなことはしません。そして、1つのミツバチの巣で暮らすハチはみんな兄弟です。1っ匹の女王から生まれてきます。遺伝子的にも同じです。ですから、人間と同じ意味での個人がありません。1匹1匹独立した昆虫ですが、1つの巣箱で1種類の遺伝子情報を共有しています。

私たちが縄文時代の技術で生活するのであれば、定住が基本なのだと思います、定住することで、それ以来9000年余りの繁栄がありました。

今、私たちが手にしている豊かさはそれとは別の物です。ひょっとしたら、私たちはミツバチのように暮らすことで、環境と調和した持続可能な社会を実現していけるかもしれません。

NPO法人 風舎

石窯でピザ焼き体験。川遊び。ワークショップ(ミツバチの巣箱づくりなど)、自然に触れながら交流を深めるNPOです。くらがり渓谷キャンプ場のすぐ近く、手作り家具と石窯づくりの工房内に事務局があります。