気候変動問題/おとなの宿題
温暖化のしくみについておさらいしみてみたら、不思議なことに気づきました。
これが、一番が根本的な要素となる関係式。
⊿T=λ・⊿F
⊿T:温度(増加量)、λ:平衡気温感度、⊿F:放射強制力
温度の増加は、放射強制力の増加に比例します。
⊿F=α・ln[ C/C0 ]
α:定数、ln[ ]:自然対数
C/C0:濃度の比率(C0は約280ppm、1850年以前のCO2濃度、Cは測定値)
放射強制力は、濃度の増加比の対数に関係づけられています。
⊿Fの増加分「1(W/㎡)」に対して、「何℃」気温が上昇するのか。その見極めが肝心かなめのところです。これを巡って科学者の方々が一家言を披露していて、誰が本当なのか、素人目にはよく分かりません。
ウィキペディアでは、「0.27℃」上昇
IPCCの1990年報告書は、「0.3℃」上昇
IPCCの2018年報告書は、「0.615℃」上昇
ヨハン・ロックストローム氏(「プラネタリー・バウンダリー(地球の限界)」の提唱者、SDGsなどに大きな影響を与えている)は、「約1.0℃」上昇
となっています。およそ3倍の違いがあるように見えます。
IPCCの2018年報告書にある「+1.5℃シナリオ(RCP2.6)」は、放射強制力が「2.6」の場合のシナリオで、これよりも低い値で推移しないと2100年に1.5℃以上の気温上昇になるという計算です。
※後日、理解したこと(宿題の答12/月8日に追記)
IPCCの報告書が1990年から現在に至るまでの間に、エアゾルの影響評価など基本的な理解に変化があった。「0.3℃」が「0.615℃」になったのはそのため。ヨハン・ロックストローム氏の「約1.0℃」はIPCCのシナリオの想定範囲の上限の値とほぼ一致する。
IPCCのワーキング・グループ1のA4-2での、放射強制力の評価
「1(W/㎡)」に対して、2006年~2018年を前提とすると上昇温度の中心値は0.79℃。評価の仕方によって幅があり、0.52℃~1.06℃。
放射強制力2.6(W/㎡)で計算すると、1.35℃~2.76℃となります。
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